土壌は、CO2の吸収に大きな役割を果たすというのに、乱用することにより失われてしまう資源です。
気候変動、干ばつ、違法伐採、強引な農法、家畜の過剰な放牧などにより、土壌は驚くべき速さで侵食され、悪循環に陥っているのです。
40年以上にわたる長期の干ばつ、そして5回の雨季が失敗に終わったことで、東アフリカ全域で多くの牛や野生動物が死んでしまったのです。
何十万人もの人々が、迫り来る飢饉に直面しています。
しかし、気候変動の影響を緩和するための炭素貯留において、土壌が重要な資源であることに注目している人はほとんどいません。
ナイロビ大学LARMAT学部の土壌科学者であるチャールズ・ガチェネ氏は、「土壌に含まれる炭素は、大気中の二酸化炭素の2倍に相当する」と指摘しています。
植生に含まれる二酸化炭素の3倍であることから、この土壌有機炭素プールの重要性はすでにお分かりいただけると思います。
減っていく資源をどう守るか?
積極的な農法、家畜の放牧、違法伐採、さらには爆発的に増加する人口に対応した住宅やインフラの建設によって、土壌の構造は急速に破壊され、CO2は大気中に放出されています。
今、私たちはどのようにこの土壌を守ればいいのでしょうか?
もし今、耕作を始めたら、土壌を維持・回復するための持続可能な土地管理をしていないことになり、最終的にCO2という炭素を大気中に放出することになるのです。
South Eastern Kenya Universityの地質学者は、より多くの木を植えることは、2つの面で有益であると述べています。
「私たちがすべきことは、この水が土壌を洗い流してしまうので、流域を保護すること、そして木を植えることです」と、Steven Okoth Owuorは言いました。
地質学者によれば、木の根が溝を流れる水の速度を遅くするので、土壌浸食を減らすことができるのだそうです。
次に、木が炭素を吸収し、大気中に放出されるのを防いでくれるのです。
土壌浸食と炭素流出を抑えるために木を受けることは重要なようです。
COP27がエジプトのシャルムエルシェイクで開催される中、気候変動の最前線に立たされている地域に対する世界の無策が解決されるかどうか、特にアフリカが世界の温室効果ガス排出量の中で最も少ない割合を占めていることから、今後注目されるところでしょう。